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介護を想像した住まいづくり

住まいを新築する時、もし、家族が高齢になったり、病気などによって、体が不自由になったりしたらと想像して、間取りを考えていくことは少ないようです。或いは、想像したとしても、実際に自分自身の体が不自由でなく、また、介助経験がない場合は、現実的な対策にならないことも多いです。介助をする場合、介助される人の要介護度、それに伴う補助具の種類によって、必要な広さは変わってきます。単に、広ければよいというものではありません。

私の友人が住まいを新築した時、1階の玄関ホールから南側にLDKを設け、東側に廊下を伸ばし、その突き当たりに母親のプライベートルームを作りました。廊下の北側には、トイレ、バスルーム、洗面脱衣所を設け、廊下の南側には2階への階段を設けました。
そのため、廊下は比較的狭くなりました。しかし、元気な母親が自立歩行するのですから、問題はありませんでした。

しかし、6年後に、大病をして以来、歩くのに、杖が必要になりました。トイレや入浴には、彼女の支えが必要になりました。しかし、トイレは狭く、便器の位置も横向きなので、介助するのに、かなり難しいです。本人のために、手摺をつけたのですが、介助する時は邪魔になり、肘などを打ってしまいます。もう少し、広さに余裕を持って、作ればよかったと思っています。トイレの広さを考えるのに、車椅子が楽々入ることができる広さにするというのは、現実的ではありません。

しかし、体調が悪くなった時、トイレに付き添ったり、便器に座る時に、介助したりすることは、日常生活の中で、容易に想像できます。トイレ自体の広さに余裕を持たせた上で、主に介助するだろう家族のきき腕などを考慮して、便器を片側に寄せ、便器の横に介助者が入ることができるようにすれば良かったと思っています。それにしても、あまりにも、狭くしてしまいました。